私大政経攻略!どう対策する?

大学入試関連

私大入試でも政経は使える?

大学入試における倫理・政経はいわゆるマイナーな科目であり、多くの受験生が共通テストまでで終了するかもしれません。しかし、せっかく勉強した科目。私大の一般入試にも受験科目としてあるならば、得意な人は活用していただきたい。難関私大だけを見ても、早稲田・青山学院・明治・同志社・立命館といった大学で受験が可能であるため、今回はその攻略について記事にまとめていきます。

私大政経の出題傾向

私大入試での政経は、共通テストとは出題傾向が異なる大学も多いです。どのようなパターンが多いのか、どんな単元がよく出るのかなど、出題傾向について紹介します。

①私大政経の出題方法

私大では多くの受験者を迎え入れ、大学によっては複数日程で試験を行うことからか、シンプルな選択式問題が多くなります。共通テストのようにこだわった選択問題や、資料や図を活用した問題などは比較的少なく、文章の空欄補充や一問一答形式の問題を選択肢から選ぶパターンが中心となる大学が多いです。

主要大学の出題形式(2023年入試を参照)

青山学院(全学部)…全問マーク。文章の空欄補充がほとんど。
青山学院(経済)・中央…8割ほどが選択。一部記述解答や計算問題を含む。
駒澤・早稲田…8割ほどが選択だが、共テのような正誤判断問題もいくつか出題。
法政・明治…全て選択だが、共テのような正誤判断問題が半数ほど出題。
専修・同志社…全て選択。半分以上が文章の空欄補充問題。
立命館…他大学に比べ、記述で解答する問題が多い印象。

あくまで過去問の情報なので、今年度がどうなるかは保証できませんが、参考にしてみてください。文章の空欄補充は純粋に知っていればできる問題もあるため、若干マニアックな知識を問われることもあります。逆に、記述で解答する場合は基本的な用語を問われることが多いため、一概に選択が簡単で記述が難しいとも言えないと思います。個人的には共通テストのような正誤判断形式が最も難しく感じるため、早稲田や法政、明治のように正誤判断形式が多い大学は手ごわいと思います。

自分が受験する大学がどのようなパターンで出題されるかを知っておくと、勉強方法も工夫ができるはずです。志望校が絞られたのであれば、一度過去問を見ておくといいでしょう!

各大学の詳しい出題傾向についても、大学別に少しずつ投稿していきたいと思っています。参考にしてみてください。

LINK

■早稲田大学 問題分析 [2024/01/24更新]
coming soon…

②私大政経の頻出分野

私大政経では、大問が3~4問で構成されることが多いです。そのため、幅広い範囲を出題することが出来ず、よく出る分野が限られてくる傾向にあります。大きく分けると「政治分野」「経済分野」「国際分野」の3つに分けられるので、それぞれ1題ずつの出題が基本と思ってください。

各分野においてどの部分が頻出なのか、以下にまとめましたので、参考にしてください。

私大政経の頻出分野!!!

□政治分野

 単元名Pt 単元名Pt
➀憲法(基本的人権)    54.1④国会         26.4
➁選挙制度35.9⑤政治への関心・世論25.6
③基本的人権の歴史      34.7⑥政治思想や宣言など24.5
私大政経の頻出分野[政治分野]

その他に、地方自治や裁判所、内閣、政党などが続きます。

経済分野

 単元名Pt 単元名Pt
➀労働問題          36.0④財政・金融      24.4
➁社会保障32.4⑤市場の原理23.8
③日本経済史31.8⑥経済学説22.2
私大政経の頻出分野[経済分野]

その他には、環境問題も抑えておくと良いでしょう。

国際分野

 単元名Pt 単元名Pt
➀東西冷戦          83.0③貿易体制       37.6
➁戦後の経済体制   49.2④軍縮問題22.8
私大政経の頻出分野[国際分野]

※別の書籍で掲載された、全国の私大政経出題単元の割合を参考に、頻出度合いを独自にポイント化したものです。ポイントが高ければ高い程、よく出ると思ってください。2023年入試におけるデータであることと、大まかな区分であることをご了承の上、参考にしてください。

登場する用語が多く、マニアックな知識問題が作りやすいからか、日本経済史や東西冷戦といった近代史に関する出題は比較的多いと感じます。また、労働問題や社会保障問題といった現代の課題に繋がる単元も頻出であり、時事的な内容と絡ませながら出題される傾向もあります。

上の表に載っている単元を優先的に学習すると、効率よく得点に繋がると思いますので、参考にしてみてください!

③私大政経の攻略ポイント

私大政経の攻略ポイントは2点!1つ目は”幅広い学習”!特に重要単元の知識に穴を作らないこと。冒頭から述べているように、私大入試の場合、共通テストに比べて一問一答や適語補充のパターンが多くなります。少しでも頭に残っていれば正解することも可能。大問が少ない分、万が一出題された単元が苦手だった場合に大きく差をつけられてしまいます。特に重要単元については、苦手なところや記憶が抜けているところを中心に対策していきましょう。難関大学(MARCH以上)でなければ「広く浅く」でもOKです。

2つ目は計算問題の対策!共通テストでも出題はされるため、特別新しく勉強しなくてもできる人は問題ありません。大学によっては毎年のように計算問題が出ている大学もあるため、過去問を確認して対策していきましょう。難易度は比較的高めであり、ここが差がつく。経済成長率や信用創造、比較生産費説、国際収支などが狙われるので、理解していない人は勉強し直しましょう!

私大政経の勉強方法

最後に勉強法について。私が「政経の勉強法」でおすすめしていた「アウトプット特化型勉強」を私大対策でも継続していくといいでしょう。私大入試は各大学で問題作成を行うため、共通テストに比べて労力をかけられません。その分、過去問の傾向とよく似ることがあります。自分の行きたい志望校が絞られているのであれば、とにかく過去問を何度も演習するといいです。

私大合格に必要なのは偏差値70の学力ではありません。「その大学の問題」で合格最低点より高い点が取れるか。それだけです。これまでの模試や共通テストの点数は関係なし。とにかく行きたい大学の問題を解きまくり、その問題で点を取るためにどうすればいいかを考えましょう。

よく出てくると感じた分野があれば、その分野を教科書・参考書を活用して復習するといいです。逆算して向かっていくことを意識してください。

具体的な方法としては、共通テストの対策と同様です。準備したノートに、問題演習をしていきます。この時、余白を残すように解答を書いていきましょう。記入例はこんな感じ。

政経の勉強ノート例

そして、大切なことはその後!自己採点をした後にミスした問いや忘れていたポイントを余白にまとめていきましょう。正解していても、自分が迷った部分などは重要単語などをメモしておくといいです。解説が不十分な問題集の場合、参考書なども活用してメモしていきましょう。

今後は主要大学を中心に、各大学の出題傾向や出題分野、特に対策すべきポイントなどをまとめていけたらと思っています。他にも受験の情報や過去問や講義など、大学入試に役立つサイト運営をしていきますので、よろしくお願いいたします。

*授業プリントや一問一答プリント → プリントダウンロード
*政経に関する講義や過去問まとめ → 政経.com

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