政経演習18 需要と供給

政経

共通テストの過去問を中心に演習問題を掲載しています。
解答・解説も含めて、参考になれば幸いです。

問1 次の図は,ある財の市場における需要曲線と供給曲線を実線で示しており,また,価格P₀で需給が均衡することを示している。いま,政府によってこの財の価格の上限がP′に規制されたとき,取引される財の数量の記述として適当なものを選べ。

① 取引される財の数量はQ₀になる。
② 取引される財の数量はQ₁になる。
③ 取引される財の数量はQ₂になる。
④ 取引される財の数量は0になる。

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解答② 【解説】P’に価格が制限された場合、需要量がQ1、供給量がQ2になり、売れ残り状態(供給過多)となる。どれだけ供給が増えたとしても、欲しい人がいなければ取引は成立しないわけであり、需要量であるQ1の分しか取引されない。答えは➁となる。

問2 次の図には,ある財の完全競争市場における当初の需要曲線と供給曲線とが表されている。いま,この市場において,均衡点がAからBに移動したとしよう。このような均衡点の変化を生じさせた要因として最も適当なものを,下の①~④のうちから一つ選べ。

① この財を消費する消費者の所得が増加した。
② この財に対する消費者の人気が高まった。
③ この財にかけられる税が引き上げられた。
④ この財を生産する技術が向上した。

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解答④ 【解説】均衡点がAからBに変わるためには、供給曲線が右に動かなければならない。選択肢のうち供給量が増加するものを考えると、④が正答となる。①②は需要の増加、③は需要の減少につながる事例となる。

問3 次の図は,ある財の完全競争市場における需要曲線DDと供給曲線SSとを示したものである。この財を生産するために使用する原材料の価格が低下した場合,そのことによって生じる変化についての記述として正しいものを,下の①~④のうちから一つ選べ。

① 需要曲線が右上にシフトし,財の価格が上がる
② 需要曲線が左下にシフトし,財の価格が下がる。
③ 供給曲線が左上にシフトし,財の価格が上がる。
④ 供給曲線が右下にシフトし,財の価格が下がる。

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解答④ 【解説】原材料の価格が低下した場合、供給量が増加する。つまり、供給曲線が右方向へ動くものを選べばよい。④が正解。

問4 次の図にはある財の完全競争市場における需要曲線と供給曲線とが描かれている。このとき,市場がもつ価格の自動調節機能についての記述として正しいものを,下の①~④のうちから一つ選べ。

① 価格がP1であれば,需要が供給を上回るため,超過需要を減少させるように価格が下落する。
② 価格がP1であれば,需要が供給を下回るため,超過供給を減少させるように価格が上昇する。
③ 価格がP2であれば,需要が供給を上回るため,超過需要を減少させるように価格が上昇する。
④ 価格がP2であれば,需要が供給を下回るため,超過供給を減少させるように価格が下落する。

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解答③ 【解説】価格がP1の場合、点を横に見ていくと、需要<供給の状態になっていることが分かる。超過供給(売れ残り状態)であり、改善するために価格が下落することが予想される。価格がP2の場合、点を横に見ていくと、需要>供給の状態になっていることが分かる。超過需要(売り切れ状態)であり、これを改善するために価格が上昇することが予想される。答えは③。引っかからないように日本語を丁寧に読み取ることが大切。

問5 次の図は,自由貿易の下で,ある財が国際価格Pのときに,国内供給Ⅹ1と国内需要Ⅹ2との差だけ輸入されることを示している。ここで,他の事情を一定とした場合,この財の輸入量を増加させうる要因として正しいものを,下のうちから一つ選べ。

① 国際価格の上昇
② 国民の所得の増大  
③ 国内産業の技術の進歩
④ 関税の引上げ

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解答② 【解説】輸入量が増大するということは、X1とX2の間がさらに広がるということ。①は価格Pが上に上がるため輸入量は逆に減少する。③の場合、供給曲線が右へ動く。X1とX2の間は狭くなり、これも誤り。④の場合、関税が引き上げられる分、輸入価格が上昇する。つまり➀と同様の現象が生じる。②は需要を増加させる要因であり、X2がさらに右へ動くことによって輸入量が増大する。

問6 価格規制について,あるサービスが競争的に提供されている市場を考える。次の図は,このサービスの需要と供給が価格P1,数量Q1で均衡していることを示している。ここで,サービスの価格の上限がP0(P0<P1)に規制されたときの,サービスの取引についての記述として正しいものを,下の①~④のうちから一つ選べ。

① 取引されるサービスの数量は0となる。
② 取引されるサービスの数量はQ0となる。
③ 取引されるサービスの数量はQ1となる。
④ 取引されるサービスの数量はQ2となる。

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解答② 【解説】問1と全く同じパターンである。そちらを参照してください。

問7 財・サービスの配分について,次の図は,リンゴジュースの市場における需要曲線と供給曲線を表したものであり,当初,価格がP0,取引量がQ0において需要と供給が均衡しているとする。いま,リンゴの不作により原材料費が上昇したため,供給曲線が移動(シフト)し,同時に,リンゴジュースの人気が低下したため,需要曲線も移動したとする。その結果,新たな均衡に達するとすれば,それは,図中に示されている領域ア~エのどこに位置するか。その領域として最も適当なものを,下の①~④のうちから一つ選べ。

① ア  ② イ  ③ ウ  ④ エ

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解答③ 【解説】グラフが2本とも動く珍しいパターンであるが、書かれているように線を動かせば問題ない。まず原材料の上昇で供給曲線が移動とあるが、これは減少するため左へ動くと判断。また人気が低下したという点は、需要量が減少、つまり左へ動くと判断する。いずれも左へグラフを動かした場合、均衡点はウのエリアとなる。

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