看護の道を目指す人へ
今回は、看護の道を目指している人、迷っている人に対して受験対策で必要な準備をまとめました。なぜ看護系だけに絞っているかというと、他学種や他学部とは入試が異なる点が多いからです。
看護学校に進むということは、看護師になることがほぼ確定することでもあるので、真剣に考え、覚悟を持って決めてもらいたいと思います。
まず、看護師という仕事は、給料が高いこと・働き先に困らないことなどがメリットであると知られています。ただ、その分ハードな業務が待っています。患者さんが暴れたり、言うことを聞いてくれないこともあるでしょうし、時には排泄物の処理、血を流している現場での対応、そして「死」に立ち会うという経験もしていかなければなりません。実際に看護師の人に話を聞くと、これだけのことをしているのだから、もっと給料をもらってもいいと言います。それだけ大変な仕事であることを知っておいてください。離職率が高いことからも分かるように、中途半端な気持ちでなってしまうと、すぐに辞めてしまう仕事だと思います。
だからこそ、学校での指導や実習も厳しいですし、忙しい日々になります。高い学費を払って、途中でリタイアするのはもったいないので、覚悟を決めて、入試に向かってもらいたいと思います。
脅すようなことを書きましたが、当然やりがいもある仕事ですし、看護師の需要は高く仕事に困ることはありません。その上で、平均以上の給料が保証されることも大きな魅力です。やるからには立派な看護師になってもらって、豊かな人生を送ってもらいたいと思っています。
まずは進学のハードルを乗り越えていきましょう!
看護系統の受験傾向
看護系統の受験傾向として、一番大きいのは「人物重視」という点です。
コミュニケーションを取れない人は看護ができないし、チームでの連携が必須の仕事なので、人間性の評価が非常に重視されます。ゆえに、専門学校の多くは面接試験がありますし、国公立大学の推薦入試でも面接の配点が大きくなってきています。しっかり練習して、自分らしさを最大限発揮できるようにしましょう。
また、どんな学校であれ、一定の学力が求められます。これは卒業前に国家試験を突破する必要があり、最低限の学力がないと看護師になれないためです。そもそも、勉強が全くできない人が情報を理解できないまま看護をしてしまったらどうなるか…。恐ろしいですね。人の命に関わるミスをしてしまうかもしれません。そのため、しっかり勉強して、覚えて、定着させるということを最低限出来る人が求められています。
近年、看護希望者が増加傾向にあり、簡単な入試ではなくなっています。コロナ禍で人気も高まっているようです。早い時期から面接練習の準備を始め、できる限りの対策をしていきましょう。
面接の下準備
看護学校には、多くの入試で面接が課されます。(私大は無い所が多い)学力試験と同等、もしくはそれ以上に対策を練りましょう。面接の準備は早めにしておいても損ではないので、自分の考えを整理し話すことをまとめるノートを作りましょう。そして、一番最初の課題として以下の3点をまとめていくこと。これはいつでもできるはず。
①自分はどんな人間か(長所、アピールポイント)
②自分はどんな看護師になりたいのか(理想像)
③自分がこれまで努力してきたこと(実績)
この3点は全体の軸になる部分。ここをしっかり作ることで、面接の回答がぶれなくなる。自分を見つめ直し、PRするポイントを考えよう。この3つがしっかり繋がるのが理想!
(例)①負けず嫌いで努力をすることが長所
②常に勉強する姿勢を忘れず、どんな事態にも対応できる看護師になりたい
③部活動でレギュラー入りを目指して努力をし、県大会出場の実績を残すことができた
このような自分の軸を決めていく。自分でわからなければ、親や友人に聞いてみよう。
これができたら、あとは細かい質問に答える準備をする。別の投稿で紹介した面接の投稿を見てもらったり(→推薦入試対策 面接のコツ(後編))以下の質問例を参考に、メモにまとめていきましょう。
看護専門での質問例
高校生活における質問
・高校生活で頑張ったこと
・高校生活でつらかったこと
・部活動で大変だったこと
・ボランティア活動の経験はありますか。今後参加したい活動は。
・高校の部活動ではどんな役割を担っていたか。
・高校での学びが看護で活かせると思うことはあるか
・苦手教科は何か。どのように対処していくか。
・平日と休日の勉強時間
・あなたの学校は課題が多い?どのように対処してきた?
・あなたは友人が多い?友人関係で大切にしていることは?
・部活は何をしていたか?3年間続けられたか。
・部活動が看護師での活動でどのように生かされるか。
・部内ではどのような存在であったか。
看護師に関する質問
・なぜ看護師になりたいと思ったのか
・看護師として必要な素質は
・関心、興味のある医療ニュース
・これまで医療関係の本を読んだことはあるか
・看護師の他にどんな医療従事者を考えているか(保健師、助産師など)
・いつから看護師を目指しているか
・今後どのような看護師が必要になると考えているか
・看護師として大切なことは何だと思うか
性格に関する質問
・長所と短所
・自分のどんな点が看護師に向いているか
・長所をどのように看護師として生かしていくか
・苦手なタイプはどのような人で、その人とどのように関わるか
その他の質問
・大学ではなく専門学校にした理由は(専門学校志望の場合)
・オープンキャンパスには参加したか。その印象は。
・自分の健康維持のために何をしているか
・災害のために準備していることは何か。
・ボランティアの経験はあるか。
・最近気になる政治・経済のニュースとその理由
・もしも隣で人が倒れたらどんな対処をする
以上のような質問は準備しておくと安心です。似たような質問は、これらの準備をしておくことで対応しやすくなります。大事なのは、一貫性を持たせること。長所が「継続力」であるならば、高校時代に頑張ったことは何か継続した実績があるといいし、自己PRが「明るさ・元気」であるならば、話し方は明るくないといけない。自分を改めて分析することや、他人に聞くなどして、「自分はこんな人間だ!」という柱となるものをはっきりさせよう。
あとは練習あるのみです!頑張ってください!
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推薦入試対策 面接のコツ(後編)
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