私大はどうやって出願する?

はじめに

11月が終わろうとしています。いよいよ大学入試本番ということで、今回は私大の出願計画について投稿していこうと思います。某高校の進路指導担当として、何度も3年生を送り出してきた経験から、出願先を決める際のポイントをアドバイスしていきますので、参考にしてください。

私大の志望校はいくつ受験?

進学希望はそれぞれだと思うので、一般論での話をしていきますが、抑えておいて欲しいPOINTは2点です。1点目は難易度を分けること、2点目は志望順を決めておくこと。

➀難易度の分け方の目安

自分の直近の「全統模試結果」と、「栄冠目指してvol,3の難易度ランク」を照らし合わせながら、候補を難易度順に区分することが大事です。自分の偏差値+5.0程度をチャレンジ、±2.5程度をボーダー、ー5.0程度をセーフティと区分し、1:2:1の4校受験が無理ないスケジュールとなります。私大の一般受験対策として、過去問演習をしっかり取り組む時間を考えると、あまり受験校が多すぎるのも逆効果となり兼ねません。注意しましょう。

例えば、さらにレベルの高い(自分の偏差値+7.5~10.0)大学、いわゆる「記念受験」を考えている人は、ボーダー校を厳選したり、滑り止めを共テ利用で抑えれそうなら、チャレンジ校を増やしたりなど、臨機応変に考えるといいと思います。

一番危険なのは、滑り止めが無いことやチャレンジ校ばかり受けてしまうこと。浪人する予定だとしても、合格校0では次年度に繋がりません。自分はここなら受かったというラインを作る上でも、自分の実力に見合った大学を1つは受けるべきだと考えます。

➁志望順の決定

次に、志望順を考えましょう。きっと皆さんそれぞれのこだわりがあるはずなので、「難易度順=志望順」にならない人も多いと思います。これを整理していくと、自分にとって必要な受験がわかります。例えば、難易度は低いけど優先順が高い大学があれば、無理にチャレンジ校を受ける必要はないですよね。もし全部受かったら、自分はどこを選ぶだろう?と考えてみてください。

ここまでの内容を記録するために使用している「私大受験プランシート」を添付しておきます。1度じっくり考えてみましょう!

一般入試の受験方式は何が正解?

具体的な志望先が決まったら、今度は受験形式について考えなえればいけません。一般(A方式?B方式?M方式?)、共テ+、共テ利用、得意科目重視型?…など、大学によって様々な方式があるので、特徴を抑えながらどの方式に自分が合っているかを考えましょう。

 私大の一般入試でよくある分類が科目数によるもの。「3科目受験するけど、3科目で合否判定する方式と2科目で合否判定する方式のどちらも併願できる」というパターンが主流です。当然、多く出願すればお金はそれだけかかることにはなりますが、“第一志望”や“ボーダーラインの大学”は多めの出願を勧めたい!特に、得意科目がある人は、複数出願が吉と出ることも多いです。

実際にあった事例

(例)英国社の3科目受験 英語60点 国語50点 日本史80点のA君

■3科目式  英国社3科目     → 190/300 … 不合格
■2科目式  英必須+国社高得点  → 140/200 … 合格!

こんなことはよく起きます。どうしても行きたい大学であれば、そしてその大学に手が届きそうなら尚更、複数パターンで受験してみてください。

こだわりは大学名?学部?

 このこだわりがどちらにあるかで、出願プランは変化していきます。例えば、大学にこだわりがある場合は、複数学部を広く考えることを勧めます。同じ大学でも、学部によって偏差値は大きく異なる場合がありますし、今年の人気がどこに固まるかもやってみないとわかりません。

 ちなみに2022年は、コロナ禍の影響からか国際系や語学系の学部が大きく人気を落としました。倍率が低くなり、当然合格ラインも下がった大学が多かったです。(逆にコロナ禍からの脱却により、人気は復活するかも…?)

特に、学力がボーダーラインの大学であれば学部によって合格・不合格が分かれることも多々あります。また、大学によっては学部によってキャンパスが異なるところもあります。立地が悪い・人気の無いエリアの学部だと、難易度が下がる傾向にありますが、入ってしまえば同じ大学です。心当たりがある人は、そのようなキャンパスへの出願も考えてみてはどうでしょうか。1度の試験で複数学部を同時出願できる大学もあるので、体力を残しつつチャンスを増やすことができます。

滑り止めは共テ利用を活用すべし

 私大の試験はどこも大体2月上旬。受けたいところをすべて受けようとした場合、当然日程が重なったり、連日の受験になったりすることもあるかもしれません。体はひとつなので限界はあるということです。その中で最優先させたいのは“第一志望”や“ボーダーラインの大学”であり、できれば万全な状態で
受験したいと考えると、滑り止めの大学は省エネで合格をとっておきたいですよね。

 そこで「共テ利用」を上手に活用していきましょう。”共通テストの点数を送るだけ”という最も簡潔に合否が出る入試であり、これが十分出せる点数であれば大学へ受けに行く試験は出願しないこともできます。滑り止めを共テ利用で抑えられる分、過去問対策も勝負校に全力が出せます。チャレンジ校をもう一つ増やしてもいいかもしれません。共テは国公立希望の人だけが大事というのは大きな間違い。ここで点を取るということは、こういった面で私大入試の大きなアドバンテージになります。

※ここで一つ注意して欲しいのが、自己採点のミス!出願の時に検討する点数は、あくまで「自己採点で出た点」であり、これをミスしてしまうと全ての計画が台無し。丁寧に自己採点して、絶対にミスがないようにしましょう。

以上、私大の出願プランについてポイントをまとめてみました。添付した受験プランシートも活用しながら、最善のプランを検討してみてください。これまで身につけてきた学力を最大限発揮するために、真剣に考えましょう!

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