【新共通テスト!】倫理・政経・公共 受験科目はどれを選ぶ?

大学入試関連

この記事の内容は、2023年度に2年生以下の学年が対象になります。2023年度に3年生の学年までは旧課程の入試になるため、混乱しないよう注意してください。

▼新課程入試で変わる地歴公民

こんにちは。あと2か月ほどで共通テストが実施されます。3年生は大詰めということで必死になっている頃かと思いますが、社会は2か月でもまだまだ伸びます!これまで担当してきた生徒の中でも、11月のプレ模試から1月の本番までに10点20点伸びた子は珍しくありません。最後の追い込み頑張りましょう!

さて、そんな共通テストですが、実はこの科目で実施されるのは次が最後となります。2023年11月現在、1・2年生の皆さんは、地歴公民の受験方法が若干異なります。新科目の歴史総合や公共がどのような扱いになるのか、知っておきましょう。

※2024年1月の共通テストまでは、旧課程の入試になります。浪人する場合でも2025年1月の共通テストは経過措置が取られ、旧課程の入試が受けられますので、その受験者は過去の投稿「倫理政経 受験科目どっちがいい?」を参考にしてください。

話は戻りまして、まずは社会(地歴公民)科全体としてどのような入試方法になるのかを説明していきます。

▼地歴公民はどんな受験科目がある?

新課程となり、受験パターンは全部で6通りになり、基本的に文系志望が2パターン、理系志望は1パターンを選択することになるでしょう。中身は異なりますが、基本的な型は変わりません。河合塾による解説ページの画像を引用しながら紹介していきます。

地歴に関しては、日本史選択か世界史選択で選ぶものが決まります。日本史探究をメインに学習している場合は「歴史総合+日本史探究」となるでしょう。理系の生徒で地理をメインとしている生徒は「地理総合+地理探究」を選択することになります。

まだ始まっていないため何とも言えませんが、「歴史総合・地理総合・公共」は受験科目として認めない大学も多そうですし、これだけに最初から焦点を絞るのは危険だと感じます。選択科目(日本史or世界史or地理)で勝負できるように準備していきましょう。

▼公民の受験科目

ではいよいよ本題の公民科目について。旧課程との大きな違いは「倫理政経」が無くなったことです。(本サイトのタイトル名なのにどうしよう…笑)

主に旧帝大などの難関大学を受験する際には、倫理と政経のいずれも習得していなければならなかったところ、新課程ではその必要が無くなります。つまり、公共は必須なため全員やるのは当然として、倫理か政経に関してはどちらか得意な方を受験科目にすれば、どんな大学にも対応できるようになります。しかも、公共の内容は政経と重なっている部分が多いため、公共をしっかり学んでおけば政経の勉強にもなります。社会にあまり時間がかけられない受験生にとっては朗報でしょう。

それに対して、倫理と公共が重なる部分は比較的少ないです。宗教や青年期、正義や公正に関わる思想などは学びますが、それだけで対応できるほど倫理は甘くありません。重なる範囲のイメージも以下のように表せるかと思います。

そうなってくると、多くの受験生は「公共+政経」を選択することになるのではと予測しています。「公共+倫理」を選ぶ場合を想定すると、「政経よりも倫理の方が圧倒的に得意」「倫理の方が勉強していて楽しい」「歴史が得意で少しでも公民に生かしたい(政経より倫理の方が歴史的背景の知識が必要)」といった場合に限られると思います。

出題比率は「公共:倫理(政経)」は1:3程度となっているため、得意な科目を選ぶといいですが、同じくらいの実力であれば「公共+政経」の方が勉強しやすいでしょう。そのためにもしっかりと公共から学んでいくことをおすすめします。

▼志望校の入試科目を調べる

志望校の受験科目も調べておきましょう。といっても旧課程のように神経質になる必要は無さそうです。前の段落で示したように、「公共+政経」か「公共+倫理」を選んでおけばどこでも対応可能です。東大や阪大の入試科目を調べたところ、「歴総+地総+公共」だけが対象外となっていたため、やはり国公立大や難関私大の共テ利用では使えない可能性がありますので要注意です。難関校に対応する進学校であれば、倫理と政経のどちらも授業がある高校が多いですが、そうでない高校だと政経や公共しかやらないところもあるかもしれません。その場合、倫理が独学になる…なんてこともありますので、担当の先生と相談してみてください。

▼各科目の特性を知る

最後に各科目の特性を紹介していきますので、自分に合った科目はどれかを考える参考にしてください。

■政経の特徴

本サイトで現在主に扱っている科目。公民科目の中では、倫理よりも受験者が多い。私大においても入試科目として扱っている大学があるため、地歴が苦手な人にとっては代替案ともなりうる。政治分野・経済分野・国際分野・現代の諸課題で構成されるが、内容としては中学校の公民を深めたものと思ってもらえばよい。後に紹介する公共と重なる範囲が多いため、公共である程度手ごたえを感じていれば問題なくやっていけるでしょう。ただし、覚える知識は公共よりも政経の方が深くはなります。

政経のメリット・デメリット
政経のメリット・デメリット

■倫理の特徴

政経と比較して選択することが多い。哲学者の思想の内容がメイン。哲学(ヨーロッパの思想や中国の思想)、宗教、近現代の哲学思想、青年期の性質などで構成される。1回の授業で1人の思想を学ぶような科目なので、入試範囲としても知識量は少ない。ただし、哲学者の思想は基本ぶっとんでいる。1つ1つの内容を理解するのが難しい…。人物の生涯や思想に興味がある人にとっては、非常に面白い学問だと感じる。

倫理のメリット・デメリット
倫理のメリット・デメリット

これらの話が好きな人にとっては、ただただ楽しく学べる科目なのでおすすめ。ただし、苦痛な人にとっては内容が難しいため不向きかもしれない。また、文章をある程度読まされる科目なので、一定の読解力も求められる!現代文が得意な人、哲学に興味がある人にはピッタリ。

■公共の特徴

旧課程では「現代社会」としてあった科目が新たに生まれ変わったもの。主体性や思考力の向上を目指しており、みなさんの学校でも知識だけを教え込む授業にはなっていないのではないでしょうか。そのため、範囲としては政経と同様であっても、資料や文章量が非常に多く、分析力や思考力を必要とする出題が目立つ。日々の授業のうちから自分なりの考えを持つこと、まとめることを訓練していくことが、入試の得点に繋がる。受け身で授業に参加しないようにしよう。共通テストでは「公共+政経/倫理」の場合は約25点分、「公共+歴総/地総」の場合は約50点分が公共の範囲として出題される。

公共のメリット・デメリット
公共のメリット・デメリット

共通テストに変わり、政経や倫理の文章量も増えたが、最も文章や図が多いのは公共になるはず。読解力やグラフの読み取りが得意な人は、知識が少なくても解ける問題はある。逆に読解が苦手な場合は不向きかもしれない。

▼まとめ

以上が公民の科目選択に関する説明です。まだ実際に始まっていないため、限定的な情報になってしまいますが、また新たに分かったことがあれば随時書き加えていきたいと思います。参考にしてみてください。共通テストの過去問が無い状態なので、倫理・政経はそのまま同科目を、公共の対策には現代社会の過去問を利用するといいでしょう。科目名は変わっても中身が大幅に変わることは無いので、過去問や模試の問題を見比べてみて、自分に合いそうな科目を考えていきましょう。現在は政経に関する投稿がメインとなっていますが、ゆくゆくは倫理も作成していきたいと考えています。少々お待ちください。

*授業プリントや一問一答プリント → プリントダウンロード
*政経に関する講義や過去問まとめ → 政経.com

 今後とも応援よろしくお願いします!

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