今回は日本国憲法の基礎について。どのような流れで成立したのか、日本国憲法で保障される権利はどのようなものがあるかなど、頻出部分に絞って解説をしていく。
▼日本国憲法の成立
日本国憲法が成立したのは戦後すぐのこと。つまり、戦争に敗れ崩壊した日本国を、新たに立て直す決意の元、制定されたものである。改正を検討する中で当時の内閣が作成した案(=松本案)が提出されたが、前憲法と内容が変わらず字句の修正にとどまっており、GHQに拒否される。
その後、象徴天皇制と戦争放棄を基軸としたGHQ草案から政府の最終案が提出され、第90回の帝国議会にて可決されることとなる。1946年11月3日に公布され、1947年5月3日に施行された新憲法は、70年以上が経った現在(2022年)においても一切修正されていない。
この改正案が可決された帝国議会は、普通選挙の下で選出された国会議員により構成されており、国民の意思で制定された憲法として「民定憲法」と称される。
▼日本国憲法の権利
日本国憲法は、前文から始まり、全部で103条まで記されている。すべてを覚えるのは大変なので、覚えておくべき権利が記された条文を表でピックアップした。以下の表にまとめられた番号の条文は、一度目を通してほしいものである。
▼抑えておくべき条文
共通テストにおいて、憲法の条文がそのまま穴埋めで出る可能性は低いが、知っておけば大きなヒントになることはある。また私大の政経入試においては、単純な穴埋め問題も出題されるため、覚えておいても損は無い。
▼憲法に規定されていない権利
前半に書いたように、日本国憲法は一切の変更がされていない。しかし、時代が進むにつれて社会の在り方は大きく変わり、新たに必要になるルールも存在する。元々ある憲法の権利を根拠として、新たに保障されるようになった権利のことを「新しい人権」という。
詳しい内容はあとの記事で触れるとして、今回は主な権利の一覧のみ載せておきます。
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