政経演習21 経済成長と景気変動

政経

共通テストの過去問を中心に演習問題を掲載しています。
解答・解説も含めて、参考になれば幸いです。

問1 景気循環の類型とそれが起こる主な要因についての記述として正しいものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① クズネッツの波は,技術革新を主な要因として起こるとされる景気循環である。
② コンドラチェフの波は,在庫投資の変動を主な要因として起こるとされる景気循環である。
③ キチンの波は,建設投資の変動を主な要因として起こるとされる景気循環である。
④ ジュグラーの波は,設備投資の変動を主な要因として起こるとされる景気循環である。

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解答④ 【解説】景気循環の4名は頻出。それぞれの要因・期間の長さをセットで覚えておく必要がある。波の期間が短い順に並べると、キチン(在庫投資)、ジュグラー(設備投資)、クズネッツ(建設投資)、コンドラチェフ(技術革新)となる。覚え方としては、名前の長さと期間の長さが比例している点に注目しよう。詳細は「政経講義28景気変動の周期」を参照してください。

問2 経済発展の原動力として,新技術の開発や新たな生産方式の導入といったイノベーションの重要性を強調した経済学者は誰か。最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① アダム・スミス   ② シュンペーター   ③ マルサス   ④ リカード

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解答② 【解説】キーワードと人物を合わせて抑えていれば解ける問題。確実に抑えたい。①アダムスミス:見えざる手、『国富論』、自由放任主義 ③マルサス:『人口論』 ④リカード:自由貿易、比較生産費説、『経済学および課税の原理』

問3 景気循環の各局面において一般的にみられる現象として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① 好況期には,生産が拡大し,雇用者数が増加する。
② 景気後退期には,商品の超過供給が発生し,在庫が減少する。
③ 不況期には,労働需要が労働供給に対し過大になり,失業率が上昇する。
④ 景気回復期には,在庫が減少し,投資が縮小する。

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解答➀ 【解説】景気循環は「好況→後退→不況→回復」の順に繰り返されるものである。①の説明が好況→②は在庫が増加すると直せば後退期の説明として正しい→③は労働需要と労働供給が反対になれば正しい。労働需要は「人を雇いたい」側の量、労働供給は「働きたい」側の量を指すので、間違えないよう注意しよう。→④回復期は在庫も投資も増加する傾向になる。

問4 市場の動向や景気の変動についての記述として適当でないものを,下の①~④のうちから一つ選べ。

① 不況の下で物価が持続的に上昇する現象を,スタグフレーションという。
② 好況から不況への景気後退が急激かつ広範囲に生じる現象を,恐慌という。
③ 資源開発投資の動向によって起こる中期の波動を,クズネッツの波という。
④ 技術革新の展開によって起こる長期の波動を,コンドラチェフの波という。

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解答③ 【解説】③クズネッツの波は建築物への投資によっておこる波動を指す。①この現象が日本では1970年代の石油危機の時代に発生している。

問5 さまざまな景気循環の類型についての説が存在する。次の類型A~Cと,それぞれの循環を引き起こす原因についての記述ア~ウとの組合せとして正しいものを,下の①~⑥のうちから一つ選べ。

A 短期波動(キチンの波)
B 中期波動(ジュグラーの波)  
C 長期波動(コンドラチェフの波)

ア 技術革新や大規模な資源開発
イ 設備投資の変動
ウ 在庫投資の変動

① A―ア  B―イ  C―ウ  ② A―ア  B―ウ  C―イ
③ A―イ  B―ア  C―ウ  ④ A―イ  B―ウ  C―ア
⑤ A―ウ  B―ア  C―イ  ⑥ A―ウ  B―イ  C―ア

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解答⑥ 【解説】問1を参照に波とその要因を合わせていく。

問6 景気変動に関連して,景気循環と経済活動の変化との関係を,模式的に示す図として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

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解答③ 【解説】景気の山(ピーク)から落ちていく部分は後退、景気の谷から上がっていく部分が拡張となる。4つの局面に分けると、後退は後退期・不況期となり、拡張は回復期・好況期となる。

問7 景気循環の類型についての記述として正しいものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① コンドラチェフの波は,耐久消費財の買換え需要の変動を主な原因として起こるといわれる景気循環である。
② クズネッツの波は,在庫投資の変動を主な原因として起こるといわれる景気循環である。
③ ジュグラーの波は,設備投資の変動を主な原因として起こるといわれる景気循環である。
④ キチンの波は,住宅の建て替えなどの建設投資の変動を主な原因として起こるといわれる景気循環である。

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解答③ 【解説】②はキチンの波、④はクズネッツの波に関する説明。

問8 景気循環に関連する記述として適当でないものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① 好況期には,一般に,生産物に対する需要が増大するため,企業の設備投資は増加している。
② 景気後退期には,一般に,需要に対して生産が過大になるため,在庫が増加する。
③ 不況期には,一般に,企業の資金需要が増大するため,金利が高くなっている。
④ 景気回復期には,一般に,生産の拡大にともなって労働需要が増大するため,失業率が低下する。

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解答③ 【解説】③不況期には企業の資金需要が増大することまでは正しい。しかし、資金の借り入れをしやすくするためには、金利は低くする必要がある。

問9 景気対策に関連する記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① 輸出補助金の給付は,好況期の景気の過熱を抑制する。
② 雇用保険の給付は,不況期の有効需要の減少を緩和する。
③ 投資優遇税制の導入は,好況期の景気の過熱を抑制する。
④ 消費税率の引上げは,不況期の有効需要の減少を緩和する。

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解答② 【解説】①補助金を給付することで、より輸出は増加するため、景気はますます過熱すると考えられる。②雇用保険の給付により、不況期で所得が減った人も消費活動をすることができるため、有効需要の減少を抑えることができる。③投資優遇税制を導入すれば、投資はしやすくなり、ますます活発に資金が回ることになる。④消費税率を引き上げた場合、消費者の消費活動が停滞することに繋がり、有効需要はさらに減少する。

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