問1 日本は1957年に外交の三原則を掲げた。これについての記述として適当でないものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① アジアの一員として,アジアの地位向上に努める。
② 唯一の被爆国として,核抑止体制を主導する。
③ 国際連合を平和維持の中心とし,その使命達成のために努力する。
④ 自由主義諸国と協調し,共産主義諸国に対する団結の一翼を担う。
問2 核兵器についての記述として誤っているものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① 核拡散防止条約(NPT)は,非核兵器国が原子力の平和利用を行うことを禁止していない。
② パキスタンは,一方的に宣言して,自国の核実験を禁止している。
③ 部分的核実験禁止条約(PTBT)は,核兵器国が地下核実験を行うことを禁止していない。
④ 東南アジア諸国は,条約を締結して,締約国の核実験を禁止している。
問3 日本の外交についての記述として正しいものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① 日本は,日華平和条約により,中華人民共和国との国交を正常化した。
② 日本は,日韓基本条約により,大韓民国との国交を正常化した。
③ 日本は,国際連合の安全保障理事会において,常任理事国を務めたことがある。
④ 日本は,国際連合の通常予算に関して,加盟国の中で最も高い分担率を引き受けている。
問4 国際社会の平和と安全のためには国家間の協調が重要となる。国家間協調の実現について考えるために,次の表であらわされるゲームを考える。このゲームでは,A国とB国の代表が,互いに相談できない状況で,「協調」か「非協調」のいずれか一方の戦略を1回のみ同時に選択する。その結果として,両国は表中に示された点数を得る。
ここで両国は,自国の得る点数の最大化だけをめざすものとする。このゲームの表から読みとれる内容として最も適当なものを,下のうちから一つ選べ。
① A国にとって,最も高い点数を得るには,「協調」を選択する必要があるが,それにはB国が「非協調」を選択するという条件が必要である。
② A国が「協調」を選択する場合,B国がより高い点数を得るには「協調」を選択する必要がある。
③ A国とB国がともに「協調」を選択すれば,両国の点数の合計は最大化されるが,相手の行動が読めない以上,「協調」を選択できない。
④ A国とB国がともに「非協調」を選択すれば,両国の点数の合計は最大化されるため,「協調」に踏み切ることはできない。
問5 第二次世界大戦後の軍縮や軍備管理のための条約について,採択あるいは調印された年が最も新しい条約として正しいものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① クラスター爆弾禁止条約
② 対人地雷全面禁止条約
③ 化学兵器禁止条約
④ NPT(核兵器の不拡散に関する条約)
問6 人間の安全保障の実践例として適当でないものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① 人々を感染症から守るため,ある政府が他国の公衆衛生分野に援助を行う。
② 他国による侵略を防ぐため,複数の国の軍隊が共同で訓練する。
③ 森林の環境を守るため,NGO(非政府組織)が植林活動や環境教育を行う。
④ 民族紛争における人権侵害を防ぐため,国連が紛争当事者の行為を監視する。
問7 戦略兵器削減条約(STARTⅠおよびⅡ)についての記述として正しいものを,次のうちから一つ選べ。
① 相手国のミサイルを空中で迎撃するミサイルの配備を制限した。
② 配備済みの戦略核弾頭を削減した。
③ 中距離核戦力を全廃した。
④ 両国の保有できる戦略核弾頭数の上限を設定した。
問8 第二次世界大戦以降におけるアメリカの対外政策についての記述として正しいものを,次のうちから選べ。
① トルーマン大統領は,「鉄のカーテン」演説を行った。
② 地下以外での核実験を禁止する部分的核実験禁止(停止)条約に調印しなかった。
③ イラクのクウェート侵攻によって生じた湾岸危機に対して軍事行動をとらなかった。
④ オバマ大統領は,プラハで核廃絶をめざす演説を行った。
問9 核兵器の実験や保持などを制限または禁止する条約についての記述として誤っているものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① 中距離核戦力(INF)全廃条約は,アメリカとソ連の間で核兵器の削減が合意された初めての条約である。
② 包括的核実験禁止条約(CTBT)は,あらゆる場所での核爆発を伴う核実験の禁止をめざして採択された。
③ 非核地帯を設定する条約は,ラテンアメリカ,南太平洋,東南アジアなどの各地域で採択された。
④ 核拡散防止条約(NPT)は,アメリカ,中国,ロシアの3か国以外の核保有を禁止する条約である。
問10 人間の安全保障の観点からは,脅威にさらされている個人一人一人の視点を重視する対外政策が推進される。このような対外政策の例として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① 国際空港や高速道路などの基盤整備のために,ODA(政府開発援助)を供与する。
② 地域の平和と安全を確保するために,地域的取決めの締結や地域的機構の設立を推進する。
③ 貧困対策,保健医療,難民・国内避難民支援などの分野におけるプロジェクトを支援するために,基金を設置する。
④ 国際法に違反した国家に対し,より迅速かつ柔軟に軍事的措置をとるために,国連(国際連合)安全保障理事会の機能を強化する。
コメント