問1 高度経済成長期の日本の経済社会についての記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① この期の後半に出現した大型景気は神武景気と呼ばれる。
② 「三種の神器」と呼ばれる耐久消費財が普及した。
③ IMF8条国への移行に伴って,為替管理が強化された。
④ コンビナートが内陸地域を中心に建設された。
問2 対日占領政策の主要な目的は,非軍事化や経済民主化であったが,冷戦の激化とともに,西側諸国の一員としての経済復興も重視されることとなった。この点を踏まえ,この時期の出来事ア~ウを古いものから順に並べたとき,その順序として正しいものを,下の①~⑥のうちから一つ選べ。
ア 労働組合法の制定
イ 傾斜生産方式の開始
ウ 経済安定9原則の指令
① ア→イ→ウ ② ア→ウ→イ ③ イ→ア→ウ
④ イ→ウ→ア ⑤ ウ→ア→イ ⑥ ウ→イ→ア
問3 高度経済成長期についての記述として誤っているものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① 高度経済成長期の前半には,景気が拡大すれば経常収支が赤字となり,景気を引き締めざるをえないという,国際収支の天井問題が生じた。
② 高度経済成長期には,日本のGNP(国民総生産)はアメリカに次ぐ資本主義国第二位となった。
③ 高度経済成長期に池田内閣が掲げた国民所得倍増計画は,当初の目標であった10年間よりも短い期間で達成された。
④ 高度経済成長期に1ドル=360円で固定されていた為替レートは,日本が輸出を増加させるのに不利な条件となった。
問4 連合国による占領の時期に,GHQ(連合国軍総司令部)は経済の安定やインフレの収束などを目的に経済安定9原則を指令した。この原則に沿ってとられた政策に含まれるものとして最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① 大幅減税の実施
② 農地改革の開始
③ 復興金融金庫の設立
④ 単一為替レートの設定
問5 ニクソン・ショックに関連する日本経済の記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① ドッジ・ラインの実施からニクソン・ショックまで,国債が発行されずに予算が編成された。
② ドッジ・ラインの実施からニクソン・ショックまで,通貨当局は,平価の変動幅を一定に抑えることが義務づけられた。
③ ニクソン・ショック後,戦後経済を支えたブレトンウッズ体制の崩壊を受けて,『経済白書』において「もはや戦後ではない」と表現された。
④ ニクソン・ショック後,通貨の発行量が金保有量に制約を受けない管理通貨制度が採用された。
問6 高度経済成長の時期にみられた好況期の通称A~Cと,それぞれの時期における日本経済の出来事ア~ウとの組合せとして正しいものを,下の①~⑥のうちから一つ選べ。
A 神武景気(1954年11月~57年6月)
B 岩戸景気(1958年6月~61年12月)
C オリンピック景気(1962年10月~64年10月)
ア 国民所得倍増計画の発表
イ GATT(関税及び貿易に関する一般協定)への加盟
ウ OECD(経済協力開発機構)への加盟
① A―ア B―イ C―ウ ② A―ア B―ウ C―イ
③ A―イ B―ア C―ウ ④ A―イ B―ウ C―ア
⑤ A一ウ B―ア C―イ ⑥ A―ウ B―イ C―ア
問7 高度成長期の日本経済においてみられた変化や出来事に関する記述として適当でないものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① 為替相場が円安になり輸出が増加した。
② 第三次産業の就業人口の割合が高まった。
③ 財政投融資を通じた産業基盤の整備が進められた。
④ 国際収支の悪化を理由とした輸入の数量制限ができなくなった。
問8 戦後日本の景気循環についての記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① 岩戸景気では,朝鮮戦争の勃発を契機として,アメリカ軍による軍需物資の需要が増大し,産業界は活況を呈した。
② いざなぎ景気では,輸出主導の成長を果たした結果,日本のGNP(国民総生産)は,西側世界でアメリカに次いで第2位となった。
③ 第一次石油危機に伴う景気後退期には,政府が金融緩和による総需要拡大策を実施することでインフレの抑制を図った。
④ バブル経済は,日本銀行による数次にわたる公定歩合の引下げが一因となって崩壊した。
問9 高度経済成長期についての記述として誤っているものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① 民間の設備投資が拡大し,企業の国際競争力が強まった。
② 高い貯蓄率に支えられて,銀行が設備投資資金の供給を拡大した。
③ 固定相場制の下で対ドル為替レートが割安になり,輸出が増えた。
④ 持株会社が解禁され,企業の再構築(リストラクチャリング)が進んだ。
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