▼会社の分類
日本企業は、民間資本からなる私企業と、公共資本からなる公企業、両方の資本からなる公私合同企業に分類される。このうち私企業が大多数を占め、さらにその中の会社企業が最も多い。頻出ポイントである「会社企業の分類」を整理しよう。
まず、株式を発行する形で資金を集める会社を株式会社と呼び、これが最も多い種類となる。多くの人を対象に資金を集められるのが株式会社のメリットであり、大企業に適している。その他の会社は、社員の責任の負い方によって分類できる。
以上のように、どちらの責任で会社を経営するかについては、会社の特性によって変化させるものである。有限責任社員で形成される合同会社は、ベンチャー企業に適していると言われている。無限責任社員で形成される合名会社は、家族経営などの小規模会社が多い。
▼会社法についての理解
会社の単元において頻出なのが、新しくなった会社法。2006年5月に施行された法で、これまでの会社に関する法律の再編が行われた。グローバル化やIT化に伴う変化に柔軟に対応したり、起業のハードルを下げることによる経済の活性化を狙ったものである。ポイントを以下にまとめる。
▼持株会社とは
持株会社とは、株式を保有することによって他企業を支配する会社のこと。戦後、財閥の支配力を復活させないため、独占禁止法によって禁止されてきたが、バブル崩壊後の国際競争強化を目的に1997年に持株会社の設立が解禁された。
この解禁により、企業によるM&A(合併吸収)が加速し、多くの持株会社(ホールディングス)が誕生した。日本における例としては、セブン&アイホールディングスがある。
また、日本の株式会社の株をどのように所有しているかという点についても、グラフ問題が出題される。抑えるべきポイントとしては、個人の比率が減少した代わりに、外国人株主の比率が増加してきている。近年の経済のグローバル化が背景にある。
▼まとめ
以上の内容以外にも、会社の専門用語(コンプライアンス、メセナなど)はカタカナばかりで覚えにくく、入試でも問われることがある。株式会社のしくみについても頻出であり、株主総会の議決方法や、取締役と株主の関係などを抑えておきましょう。
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