政経まとめ47 –円高円安の問題対策–

国際分野

 今回は「円高円安」の問題対策について。毎年1問は出ることが多いため、疎かにしたくはない分野だが、慣れていないと正解にたどり着くのが難しい。しかし、出るパターンは限られるので、そのパターンを理解したうえで解いていくとわかりやすくなる。是非得点源にしてください!

円高円安の出題パターン

前回の最後にも紹介しているが、出題パターンをもう一度確認しておこう。

円高円安の出題パターン

➀は要因を問うもの。例えば、「日本の貿易収支が大幅に黒字になった」「海外からの投資額が増加した」という事項が、円高・円安どちらに作用するのかを考える問題が主流となる。②は影響を問うもので、「円高になった場合、国内への旅行客はどうなるか」「円安になった場合、輸入品の値段はどうなるか」という問題が主流となる。まずはこれがどちらのパターンなのかを見分けよう。

円高円安の「要因」を問う問題

「Aということが発生した」→「円高になる」という流れで、Aの事柄を選択肢で選ぶパターンがよく出る。2009年追試のセンター試験より、実際の出題例を見てみよう。

政経 2009年センター試験追試より

ある国の為替レートの下落という文は、ある国を日本に言い換えれば「円のレートが下がる」=「円安」となる。この4つの選択肢から「円安」になるものを選べばよい。

では、どのように解けばいいかということについて。円高・円安どちらなのかを考える際には、円の需要が上がったかどうかという視点で考える。市場の需要供給と同じで、世界中で日本円に交換したいという人が増えれば、円の価値は上がる(=円高)し、日本円より別の国のお金に換えたい人が増えれば円安となる。

今回の問題は円安になるもの、つまり、円の需要が低下するものを選べばよい。

まず、わかりやすいものから解説していくと、③の政府による外国通貨の売却という条件。これは日本円に置き換えれば、日本政府が持っている外国通貨を売る=自国通貨を手にするということ。日本円が多く手に入ることは、円の需要が高まることを意味し、円高へ動くことに繋がる。

②の経常収支の黒字はよく出るので注意。貿易収支の黒字も同様の意味を持つ。経常収支が黒字になるということは、海外とのやり取りで、出ていくお金より入ってくるお金が多いということ。つまり、図のように、ドルで支払う金額よりも、円で入ってくるお金の方が多いという関係が生まれる。円で入ってくるお金が多くなるということは、円の需要が高い=円高へ動くと判断する。

➀金利とは、お金を預けた際の貸借料のこと。つまりこれが高ければ高いほど、返ってくる資金が増える。すなわち、高金利政策を採った場合、「その通貨でお金を預けたい」「その通貨でお金を投資したい」という人が増える。日本円の需要が高まることに繋がり、円の価値は上がる(=円高)と判断する。

④は需要のバランスとは少し違って、根本的な理解で判断する問題になる。物価が上がる状態をインフレーションというが、これが進むとどうなるか想像してみよう。「あんぱんが1000円です!」「ジュースが2500円です!」「お弁当が6000円!」という社会になったら…。今まで買えたものが同じお金で買えなくなる。つまり、自分が持っている100円玉の価値は、相対的に下がってしまうことになる。円の価値が下がる=円安となる。

円高円安の「影響」を問う問題

「円高の進行」→「Aについてどうなるか」という流れで、円高の影響であるAの事柄を選択肢で選ぶパターンが2つめのパターン。2007年本試のセンター試験より、実際の出題例を見てみよう。

政経 2007年センター試験本試より

このような影響を問う場合は、実際に円高になった場合を想定して、選択肢が合致するかどうかを考える。前回のまとめで紹介した、下の表を活用しながら、とにかく具体例でイメージすること!

今回の問題は、「円高の進行によって」という条件なので、円高方向の場合を想定する。

選択肢➀海外へ投資する際にコストが低下した
選択肢④海外からの投資が増加した

このパターンは、とにかく具体例を考える!例えば、日本からアメリカに対し、100ドルの株を購入するとしよう。右側のレートだとこの株は1万円で投資できる。しかし、円高が進んだ左側のレートでは、5000円あれば投資できる。このように、円高が進むと海外への投資コストが下がるという文章は正しく、正解は①となる。

逆に考えれば、海外からの投資にはコストが上がることになるため、海外からの投資は減少すると考えられ、選択肢④は誤りとなる。

選択肢②海外からの輸入が減少した

例えば、アメリカから日本へ1ドルのリンゴを輸入するとする。右側では100円で入ってくることに対し、円高が進んだ左側のレートでは、50円で入ってくる。このように、円高が進むと輸入は安くすることができ、むしろ増加すると考える。

選択肢③海外へ輸出する際にコストが低下した

②とは逆に、日本からアメリカに対し、1万円の機械を輸出するとしよう。右側のレートだと100ドルになるが、円高が進んだ左側のレートでは200ドルになる。つまり、円高が進むと海外への輸出コストは上がることになり、この文は誤り。

その他の例題➀海外からの旅行客は増加する?

1ドルを握りしめた旅行客をイメージしよう。右側のレートでは、日本に旅行に来ると100円分の買い物ができる。しかし、円高が進んだ左側のレートでは、50円分の買い物しかできない。つまり、円高が進むと、日本への旅行客にとっては不利な状況になってしまうため、海外からの旅行客は減少すると考えられる。

まとめ

以上のように、パターン➀は「需要の増減」を、パターン②は「具体例のイメージ」を通して考えることで、これらの問題は正解を導くことができる。解き方をマスターしたら、さまざまな問題に慣れて正答率を上げていきましょう!

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