政経まとめ38 –国際連盟と国際連合–

国際分野

今回は国際連盟と国際連合の違いについて説明します。

➀国際連盟の成立

まず、なぜ国際連盟という世界的な組織がつくられることになったのか。それ以前の安全保障体制は、以下の図であるような勢力均衡方式が主であったが、対立により軍拡を起こし第一次世界大戦へ発展したこともあった。

勢力均衡方式

その背景を考慮して、新たな安全保障体制の設立が叫ばれたのが20世紀はじめごろ。アメリカのウィルソン大統領カントの影響を受け、国際的な組織の設立を提唱する。これをきっかけに国際社会が動き出し、1919年のパリ講和会議にて国際連盟の設立が決議された。翌年の1920年に国際連盟は成立している。この流れと年号は覚えておきたい。

国際連盟成立までの歴史

②国際連盟の性質

では、この国際連盟は安全保障体制の役割を果たすことができたのか?答えはNOだ。年号を見てもらえばわかるように、約20年後には第二次世界大戦が発生してしまっている。なぜこの組織は機能しなかったか。ここが一番大事なポイントなので、しっかり確認しておこう。

国際連盟の問題点

ⅰ)大国の不参加

当時の2トップといっても過言ではない大国であったアメリカとソ連。この2カ国が参加しなかった。厳密に言えば、アメリカは初めから孤立主義で不参加、ソ連は1939年に除名となっている。その他にも、日本やドイツ、イタリアなども途中で除名されており、こういった影響力の強い国が不参加になっていた。みんなで牽制し合って安全を守っていく仕組みなのに、強国が参加しないと影響力は無くなってしまう。

ⅱ)全会一致制

2つめの問題点としては、総会での決定が「全会一致制」であったこと。計42カ国の加盟国が「全て賛成」しなければ議決できないというルールを原則としており、討議が進展しにくい状況にあった。

ⅲ)制裁が経済制裁のみ

制裁として実施するのは経済制裁に限っており、武力制裁に比べて効き目は小さかった。拘束力の弱い制裁では、行動の制限は難しい。これも組織を統率できない一つの要因となってしまった。

③国際連合の成立

1930年代に入ると大国が当事者となる紛争が増加し、国際連合の平和維持機能は低下していった。有効な措置を取れる新たな組織として、国際連合の設立構想が進められていく。

国際連合の成立

成立の年表を見てもらってわかるように、中心となっていたのはアメリカ・イギリス・ソ連といった戦勝国になる。一方、敗戦国となったドイツや日本はこの会議には参加できていないし、設立後の組織内でも戦勝国が重要なポストを占める傾向がある。頭の片隅に入れておこう。

ここで国際連合が設立したことに伴い、国際連盟は解散を決議している。

反省を生かし、国際連合ではアメリカやソ連、イギリスといった大国のほとんどが加盟しており、敗戦国の日本も1956年に加盟が認められている。2021年9月現在で193カ国が加盟しており、多方面にわたる国際協力が推進されている。国際連合の組織については次のまとめで詳しく解説していきます。

国際連合の組織

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