政経まとめ13 –司法権の独立–

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日本の司法は、他の権力や外部の介入を受けることなく裁判が行えるよう、「司法権の独立」が保障されている。一言で「司法権の独立」といっても、細かく見れば二つの意味があることに注意したい。1つは「裁判所」が他の機関から独立しているということ。もう1つは「裁判官」が他の職種に就く人物はもちろん、裁判官同士であっても干渉を受けないということ。

裁判所の独立

まずは、裁判所の独立に関連した事件に目を通しておこう。

大津事件(1891)

当時ロシアの皇太子が来日した際に、日本人巡査が斬りかかった傷害事件。政府は責任を重く受け止め、彼を死刑にするよう圧力をかけたが、当時の大審院長・児島惟謙は圧力に屈することなく、法律に基づいた判決を言い渡した。他からの圧力に対して“裁判所”が「司法権の独立」を守った判例として有名なので、おさえておこう。

このように、裁判所はたとえ政府の圧力であっても屈せず、司法権は独立して守られるというのが、立憲主義の基本である。また、最高裁判所には規則制定権が保障されており、裁判所で必要な規則を作ることができるようになっている。それに加え、憲法が正しいかどうかを審査する「違憲法令審査権」も与えられている。違憲法令審査権は入試でも頻出分野なので、〈vol,14 違憲法令審査権〉で解説する。

裁判官の独立

裁判を執り行う「裁判官」も他者の圧力に干渉されない権利が保障されている。判例は以下の通り。

平賀書簡事件(1969)

長沼ナイキ基地事件の判決に際して、上司の平賀健太(札幌地裁所長)が部下の裁判官に“政府の意見を尊重する判決をせよ”という内容の書簡を送った事件。これは“裁判官”の独立が侵害された事件として有名。

では、裁判官はどのように独立が保障されているのか。裁判官は公正な裁判を行うために身分を保障されており、不当な扱いで辞めさせられたり(身分の保障)、報酬が減額されたり(経済的保障)しない。裁判官が罷免されるパターンは、以下の4つに限定されるので、確実に覚えておこう。

 ②弾劾裁判については、〈vol,11国会・内閣の権限〉で詳しく説明してある。国会の範囲でも重要項目なので、忘れている人は再確認しておこう。③国民審査は、○年ごとと正確な年数が決まっているわけではなく、衆議院選挙と同時に行われる。まず任命後初の衆院選の際に審査され、その後は10年ごとに衆院選のタイミングで審査される。信任なら「無記入」・不信任なら「×」を書くというシステムなので、わざわざ×を書き入れる人は少ない。よって、この制度で裁判官が罷免された事例は無い。

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