政経まとめ12 –国会・内閣の関係–

kokkai政治分野

 日本では議院内閣制(国会と内閣が連帯して政治を行う)を採用しており、互いに連帯し合って政治を行っている。両者がどのように関わり合って機能しているのか、どのような仕組みで連帯が成り立っているのか、〈vol,11国会・内閣の権限〉で重なる部分もあるが、さらに深く解説をしていく。

国会と内閣の関係

 〈vol,11国会・内閣の権限〉でも同じ図を掲載したが、まずは基本となる関係性をもう一度おさらいする。

 上の図のように、内閣は国会の多数派(=与党)のメンバーで構成されている。前回説明した通りです。このような仕組みを採ることで[国会の意志]=[内閣の意志]という関係が生まれる。つまり、国会と内閣は一心同体となり、連帯して業務にあたることができている。

連帯関係が崩壊した場合…

 しかし、いくら同じ政党で組織されているからといっても、常に関係が良好とは限らない。内閣が独自の路線に走り、暴走してしまった場合、与党のメンバーにも手に負えないという可能性はある。逆に、総理大臣が進めたいことに対し、国会が賛同してくれない場合もある。日本では、国会と内閣が連帯することが絶対条件なので、関係が崩壊した場合は互いに関係を断ち切る権限が与えられる。

 それが上の図で示した「内閣不信任決議」と「衆議院の解散」である。お互いの仲が悪くなったら、それぞれがこの権利を使うことができる。ただし気を付けるべきは、内閣不信任決議は衆議院のみに与えられた権限ということ。参議院には与えられていない。

衆議院の解散

 「衆議院の解散」は2020年4月現在で24回の例があり、意外と少なくはない。過去には、首相の失言がきっかけとなり不信任決議を受けた事例や、党内分裂で野党の不信任決議が通過してしまった事例などもあった。また、直近では小泉内閣の郵政民営化解散(2005)や安倍内閣のアベノミクス解散(2014)など、実施する政策や方針の賛否を問うために解散を決定する例もある。

 解散のパターンは大きく分けて2つあるので、それぞれ分けて紹介する。

7条解散

 憲法7条には、天皇が内閣の助言と承認により国事行為を行うと書かれているが、その国事行為の一つとして「衆議院を解散すること」という国務がある。これは簡単に言えば、内閣が「衆議院の解散」を決定し、天皇がその宣言をするということ。このように、内閣が発信して進められる衆議院の解散を、「7条解散」と呼ぶ。

この天皇による解散が言い渡された場合、衆議院は解散し、40日以内に総選挙、選挙後の30日以内に特別国会を開くと定められている。過去24回ある解散のうち、20回はこの7条解散と呼ばれるものである。(2020年4月現在)

69条解散

不信任決議が言い渡されたとき、内閣の行動としては2パターンある。

①そのまま受け入れて、潔く内閣を解体する。(=内閣総辞職)
②「そんな決議をする国会が悪い!」として解散を命じる。

 ②のパターンを採った場合、お互いの関係をリセットするために衆議院の解散が行われる。解散後は総選挙が行われ、新しいメンバーが選出されるため、そのメンバーの中から新たな総理大臣が選出される。このようなシステムがあることで、「新たな衆議院議員」と「新たな内閣」で新しい連帯関係を築くことができる。

【補足】衆議院の優越

 国会における頻出分野の一つとして、「衆議院の優越」という仕組みがある。これは、衆議院が参議院に対し任期が短く、解散のリスクもあることから、衆議院に優位な権限が与えられるというもの。

 具体的には二点ある。一つは衆議院だけに与えられた権限があるということ。もう一つは、議決が両議院で異なった場合に、衆議院の議決が優先されるというもの。それぞれ図でまとめたので、参考にしてください。

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