共通テスト 政経 過去問 44 国際紛争と難民問題

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2021年から始まる共通テスト。従来実施されていたセンター試験より、思考力を問う問題が多くなる。読解すべき文章量が多くなり、持っている知識と結び付けて正解を導き出す必要がある。とはいえ、まず前提に知識がなければ解けないので、センター試験の過去問演習を通して知識の定着を目指しましょう。

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問1  難民受入れをめぐる記述として誤っているものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① 日本は,難民条約の採択された年にこの条約に加入した。

② 日本は,出入国管理及び難民認定法に基づいて難民を受け入れている。

③ 第三国定住は,難民を最初の受入国から別の国に送り,そこで定住を認める仕組みである。

④ 国内避難民は,紛争などから逃れつつも国境を越えていない人々で,難民条約上の保護対象に含まれない。

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①【解説】日本は難民の受け入れに消極的な姿勢を示しており、難民条約の加入も遅れていた。1951年に採択された条約に対し、日本が批准したのは1981年である。

問2 内戦についての記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① ボスニア・へルツェゴビナが,内戦によって七つの国に分裂した。

② スーダンで内戦が激化し,同国南部が分離独立を果たした。

③ ルワンダでは内戦が勃発し,現在も無政府状態が続いている。

④ 東ティモールが,マレーシアからの分離独立を果たした。

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②【解説】②スーダンでは内戦の結果、2011年の住民投票の結果、南スーダンとして独立した。①内戦によって7つの国に分断されたのは旧ユーゴスラビアであり、ボスニア・ヘルツェゴヴィナは分裂後の1つの国。③ルワンダでは少数派のツチ族と多数派のフツ族が対立し、虐殺が行われるなど激しい争いとなった。1994年に虐殺を行った過激派を追放し、平和を回復している。④東ティモールが分離独立を果たしたのは、インドネシア。

問3 難民に関連する記述として正しいものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① 難民条約上の難民には,貧困から逃れるために国境を越えてきた人々も含まれる。

② 日本は,難民条約に加入していない。

③ 難民と並んで国内避難民も,国連難民高等弁務官事務所は支援の対象としている。

④ 難民条約は,第一次世界大戦と第二次世界大戦の間の時期に採択された。

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③【解説】①貧困から逃れる、すなわち経済的理由による難民は難民条約では含まない。②1981年に批准している。④難民条約は1951年に採択されているため、第二次世界大戦後である。

問4  次の文章中の空欄 ア ・ イ に当てはまる語句の組み合わせとして最も適当なものを、➀~④から一つ選びなさい。

冷戦後,地域紛争や民族紛争が国際安全保障の大きな課題として浮上した。その中で,大規模な人権侵害を防止するため,内政不干渉の原則の例外として軍事力を用いて対処する事例もみられる。そのような対処を ア というが,その是非や効果については議論がある。

また,地域紛争や国際的なテロリズムなどの新たな課題に対処するには,軍事力による伝統的な安全保障のアプローチだけでなく,新しいアプローチが重要になる局面も多い。たとえば,敵対勢力間の和解,紛争地の経済復興や法制度の整備,戦闘員の社会復帰などを支援する イ がこれに含まれる。

① ア 人道的介入   イ 平和構築  

② ア 人道的介入   イ 新思考外交

③ ア 封じ込め政策  イ 平和構築  

④ ア 封じ込め政策  イ 新思考外交

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①【解説】新思考外交は、旧ソ連のゴルバチョフ政権の外交政策。冷戦にもとづく外交政策から緊張緩和外交への転換を主張したもの。

問5 難民条約についての記述として正しいものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① 経済的理由で国外に逃れた人々は,難民条約で保護の対象となる。

② 国内避難民は,難民条約で保護の対象となる。

③ 難民条約は,冷戦終結後に多発した紛争による難民問題に対応するために締結された。

④ 難民条約は,迫害されるおそれのある国に難民を送還してはならないと定めている。

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④【解説】この原則は難民条約第33条の「ノン・フルーマンの原則」と呼ばれるもの。難民条約の中でも特に重要とされている。①②経済的理由や国内避難民は、難民条約による保護の対象ではない。

問6 民族紛争の例であるA~Cと、それらの説明であるア~ウとの組み合わせとして正しいものを、➀~⑥のうちから1つ選びなさい。

A コソボ紛争    B パレスチナ問題    C チェチェン紛争

ア 多民族が暮らす連邦の解体過程で建国された共和国の自治州で,内戦が発生し,アルバニア系住民に対する迫害が行われた。

イ ロシア南部のカフカス地方で,独立を宣言した少数民族に対し,ロシアが独立を認めず軍事侵攻した。

ウ 国家建設をめぐる民族間の紛争が発端となり,数次にわたる戦争や,インティファーダという抵抗運動が起こるなど,争いが続いてきた。

① A―ア  B―イ  C―ウ  ② A―ア  B―ウ  C―イ

③ A―イ  B―ア  C―ウ  ④ A―イ  B―ウ  C―ア

⑤ A―ウ  B―ア  C―イ  ⑥ A―ウ  B―イ  C―ア

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②【解説】ア:多民族が暮らす連邦とは、ユーゴスラビア連邦を指す。コソボは独立したが、セルビアが認めておらず、国連加盟も果たせていない。(2022年6月現在) イ:ロシアからの独立という部分で、チェチェン紛争と判断する。 ウ:国家建設をめぐって紛争している民族とは、イスラエルのユダヤ人とパレスチナのアラブ人のことを指す。

問7 この文章の主題と密接な関連性をもつ出来事として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

国家の分裂は,その過程で民族紛争を激化させ,民衆の生活を破壊することが多く,また,紛争が周辺諸国に波及すれば国際平和への脅威ともなる。ある民族への深刻な抑圧や人権侵害が繰り返されるような場合は,民族自決による新国家の設立が国際社会からも支持されやすくなるだろう。

① アメリカ同時多発テロの発生 

② 南スーダン共和国の成立

③ 世界遺産の登録件数の増加

④ 北極海における海氷の減少

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②【解説】民族自決とは、自らの運命を決定する権利を有し、自由に独立した自己の国家を建設できるとするもの。南スーダンは、宗教・民族的に対立していたスーダンからの分離・独立を果たした。

問8 地域・民族紛争が起こった国への対応についての記述として最も適当なものを,次の①~④から一つ選べ。

① 国際連合(国連)は,侵略行為をした国に対して軍事的強制措置をとらなければならない。

② 国連加盟国は,国連のPKO(平和維持活動)に対して要員を派遣しなければならない。

③ ユーゴスラビアでのコソボ紛争において,NATO(北大西洋条約機構)が空爆を行った。

④ 湾岸戦争において,アメリカを中心とした多国籍軍が安全保障理事会の決議による容認のないままに武力行使を行った。

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③【解説】①軍事的強制措置をとる義務はない。②加盟国でも、PKOへの派遣は各国の判断が尊重される。④安保理の決議では、賛成多数で容認されており、そのうえでの武力行使となっている。

問9 次の図は世界で起きたいくつかの紛争や戦争の場所を示したものである。図中の場所A~Cと説明ア~ウ
との組合せとして正しいものを,下の①~⑥のうちから一つ選べ。

ア 領土帰属を争う隣国同士が戦争や核開発競争を行い,テロ事件も引き起こされた。

イ 連邦国家内で,独立を求める共和国に対して連邦政府が軍を投入した。

ウ ベルギーからの独立後,多数派と少数派の間で内戦が起こり,大規模な虐殺が行われ多くの難民が発生した。

① A―ア           B―イ     C―ウ

② A―ア           B―ウ     C―イ

③ A―イ           B―ア     C―ウ

④ A―イ           B―ウ     C―ア

⑤ A―ウ           B―ア     C―イ

⑥ A―ウ           B―イ     C―ア

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⑥【解説】アは「隣国同士」「核開発競争」をヒントに、カシミール紛争(印パ紛争)と判断。イの連邦国家はロシア、共和国はチェチェン共和国のことを言っている。ウは「多数派・少数派の内戦」「大規模な虐殺」などをヒントに、ルワンダ内戦と判断する。
復習!

丁寧に復習しておこう!

→ 政経まとめ44地域紛争問題

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