共通テスト 政経 過去問 40 国際社会と国際法

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2021年から始まる共通テスト。従来実施されていたセンター試験より、思考力を問う問題が多くなる。読解すべき文章量が多くなり、持っている知識と結び付けて正解を導き出す必要がある。とはいえ、まず前提に知識がなければ解けないので、センター試験の過去問演習を通して知識の定着を目指しましょう。

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問1 紛争を平和的に解決するための国際裁判所に関する記述として正しいものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① 日本は,国際司法裁判所(ICJ)で裁判の当事国となったことがない。

② 日本は,国際刑事裁判所(ICC)に加盟していない。

③ 国際司法裁判所は,紛争当事国双方の同意がない限り,国家間の紛争を裁判することはできない。

④ 国際刑事裁判所は,人道に対する犯罪などの処罰をめぐる国家間の紛争を裁判する機関であって,個人を裁くための裁判所ではない。

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③【解説】③国際司法裁判所は、国家間の紛争を裁判する機関であるが、紛争当事国の同意がないと裁判することができない。④の国際刑事裁判所は個人を裁くための機関。

問2 条約についての記述として正しいものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① 京都議定書は,締約国間における温室効果ガスの排出量の売買を禁止している。

② 経済的,社会的及び文化的権利に関する国際規約(A規約)は,締約国が規約を批准する際に留保を行うことを禁止している。

③ 化学兵器禁止条約は,化学兵器の使用を禁止しているが,その生産と保有については認めている。

④ 国連海洋法条約は,沿岸国が領海の外側に一定の範囲で排他的経済水域を設定することを認めている。

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④【解説】①京都議定書では、排出権取引を実施していた。②国際人権規約のA規約であるが、日本についても一部留保して批准している。③化学兵器禁止条約は、93年に調印され97年に発効した。化学兵器の使用だけでなく、開発・生産・貯蔵の禁止も定めている。この条約に基づき設立された機関が、2013年にノーベル平和賞を受賞している。

問3 主権尊重の原則と国際社会の秩序維持との関係についての記述として正しいものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① 国際司法裁判所(ICJ)は,紛争当事国の同意がなくても,国家間紛争の裁判を行うことができる。

② 国際原子力機関(IAEA)は,核拡散防止条約で核兵器保有を認められた国の核関連施設であっても,強制的に査察することができる。

③ 国際連合に加盟している国家は,自衛のためであっても,武力の行使を慎む義務がある。

④ 国際連合に加盟している国家は,自国の利益に反する内容であっても,国連安全保障理事会の決定に従う義務がある。

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④【解説】①紛争当事国の同意は必要。④安全保障理事会の決定は、法的拘束力を持つ。決定には従わなければならない。まぎらわしいものとして、総会の決定は法的拘束力を持たない。

問4  国際慣習法(慣習国際法)についての記述として適当でないものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① 国際慣習法とは,諸国の慣行の積み重ねにより形成された法である。

② 国際慣習法において,輸入品に関税を課すことが禁じられている。

③ 国際慣習法は,条約の形に成文化されることがある。

④ 国際慣習法により,公海自由の原則が認められている。

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②【解説】②貿易自由化の動きは進んでいるが、関税の禁止は定められていない。関税の設定は、自国の製品を保護する目的があり、各国の裁量に委ねられている。

問5 国際法に関連して,国際紛争の処理について説明したものとして正しいものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① 国際司法裁判所(ICJ)が裁判を行うには,紛争当事国双方の同意が必要とされる。

② 侵略国に対する国連の安全保障理事会の決議では,経済制裁はできない。

③ 国連のPKOは,加盟国が自発的に人員を提供するものではない。

④ 国連憲章に規定されている国連軍は,多発する地域紛争に備えて常設されている。

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➀【解説】②安保理は法的拘束力があり、経済制裁や武力制裁を実施することもできる。③PKOは自発的に加盟国が参加するもの。④国連憲章において「国連軍」は規定され、いつでも自国の軍隊を提供する特別協定を結ぶことで編成される。しかし、これまで特別協定が結ばれたことは無く、正式な国連軍は組織されていない。現在活動している国連の部隊は、PKO活動を行うために自主的に派遣されたもので、国連が強制的に招集したものではない。

問6 国際社会についての記述として正しいものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① ウェストファリア会議の結果,各国の主権とその平等に基づく国際社会が,地球規模で成立した。

② 第二次世界大戦の終結後,国連(国際連合)が設立されたが,ソ連はアメリカとの対立を理由に当初加盟を見送った。

③ 国際司法裁判所(ICJ)は,国際法にのっとって裁判し,判決を強制執行する。

④ 国連の総会は,加盟国が一票の投票権を有する多数決制に基づき,決定を行う。

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④【解説】①ウェストファリア条約は国際社会の始まりとされているが、ヨーロッパ地域で起こったもの。地球規模は言い過ぎ。②このような事実はない。③国際司法裁判所は国連憲章にのっとって裁判を行い、判決の執行は安保理が行う。

問7 主権国家体制についての記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① 第一次世界大戦の後に開催されたパリ講和会議で,初めて各国の主権と平等とが確認された。

② 主権国家は,共通通貨の発行という形で,主権の一部を国家の連合体に(ゆだ)ねることもある。

③ 主権国家は,自国の利害に反することについては,国連加盟国であっても国連安全保障理事会の決定に従う義務はない。

④ 主権国家間の戦争を違法とする国際法の拘束力が強まった結果,国家による武力行使は不可能になった。

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②【解説】②ユーロを発行して経済統合を実施するEU(欧州連合)が一例。①各国の主権が認められたのは1648年のウェストファリア条約。③安保理の決定は法的拘束力がある。④自衛のための武力行使など、可能な場合もある。

問8 ウェストファリア会議において締結されたウェストファリア条約の意義として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① ヨーロッパ諸国における絶対君主制を否定し,議会制民主主義を基礎とする平等な国家間関係を確立した。

② 植民地をめぐるヨーロッパ諸国の紛争を終結させ,植民地主義の違法性を確認した。

③ ヨーロッパにおける宗教改革を収束させ,ローマ教皇の権威を基礎とする国際秩序を回復した。

④ 三十年戦争を終結させ,ヨーロッパにおいて主権国家から構成される国際社会の成立を促した。

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④【解説】ウェストファリア条約は国際社会の単元において頻出。④の文章の内容を抑えておこう。

問9 国際法を構成するものとして誤っているものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① 沖縄返還協定などの二国間協定

② 部分的核実験禁止条約(PTBT)などの多国間条約

③ 国家と外国企業との間で締結される兵器調達などの国際契約

④ 国家間で形成される外交特権などに関する国際慣習法(慣習国際法)

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③【解説】国際法には、習慣的に繰り返されてきた「国際慣習法」と国同士が合致して成立する「条約」がある。④は前者、①②は後者の例だが、③いずれにも該当しない。
復習!

丁寧に復習しておこう!

→ 政経まとめ37国際社会と国際法

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