共通テスト 政経 過去問 29 日本経済の歴史②

kakomon-icon入試問題

2021年から始まる共通テスト。従来実施されていたセンター試験より、思考力を問う問題が多くなる。読解すべき文章量が多くなり、持っている知識と結び付けて正解を導き出す必要がある。とはいえ、まず前提に知識がなければ解けないので、センター試験の過去問演習を通して知識の定着を目指しましょう。

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問1 経済のサービス化に関連する用語A~Cとそれらについての記述ア~ウとの組合せとして最も適当なものを,下の①~⑥のうちから一つ選べ。

A ペティ・クラークの法則

B 経済のソフト化

C 六次産業化

ア 多くの産業において知識と情報の役割が重要になり,それらの生産が拡大していく。

イ ある国における就業人口の比重が,経済発展に伴って,第一次産業から第二次産業へ,第二次産業から第三次産業へと移行する。

ウ 第一次産業の事業者が,第二次産業と第三次産業の両方に参入したり,それらの産業の事業者と連携して事業に取り組んだりする。

① A―ア  B―イ  C―ウ

② A―ア  B―ウ  C―イ

③ A―イ  B―ア  C―ウ

④ A―イ  B―ウ  C―ア

⑤ A―ウ  B―ア  C―イ

⑥ A―ウ  B―イ  C―ア

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③【解説】それぞれの説明文を確認しておこう。六次産業化は一次×二次×三次からきており、生産×流通・加工×販売を一体して実施する企業をイメージしてもらえるとわかりやすい。(例)牧場直営のソーセージ販売など。(精肉×商品加工×販売)

問2 不況期には経済成長率の低下がみられる。次の図は1970年から2010年にかけての日本の実質経済成長率の推移を示したものである。図中のA~Dの時期に生じた出来事についての記述として最も適当なものを,下の①~④のうちから一つ選べ。

① Aの時期に,土地や株式の価格が暴落したことにより,不良債権を抱えた金融機関が相次いで()(たん)した。

② Bの時期に,円高・ドル安が急速に進んだことにより,輸出産業が打撃を受けた。

③ Cの時期に,アメリカでサブプライム・ローン問題が生じたことをきっかけに,金融不安が(ひろ)がった。

④ Dの時期に,原油価格が上昇したことをきっかけに,スタグフレーションが生じた。

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②【解説】Bの時期はプラザ合意による円高ドル安調整が実施されている。①の説明はバブル崩壊後の説明でCが近い。③の説明はリーマンショックの内容でDの時期、④は石油危機の説明でAの時期がそれぞれ適当となる。

問3 経済学の理論や法則についての記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① ぺティ・クラークの法則によれば,一国の経済は発展するにつれて,第一次産業の比重を低下させる。

② リカードは,発展段階の異なる国家間では,自由貿易を行うべきではないということを明らかにした。

③ フリードマンは,不況が有効需要不足から生じることを明らかにし,政府による市場への積極的な介入の必要性を唱えた。

④ キチンの観察によれば,企業が行う設備投資の動向に規定されて,40か月程度の周期で景気変動が生じる。

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①【解説】②のリカードは比較生産費説を提唱し、むしろ自由貿易推進派。保護貿易の主張はリストによるもの。③のフリードマンはマネタリズムを主張した人物。この文章であれば、ケインズが適当。④のキチンは40か月程度の景気周期を説いたが、原因としたのは在庫投資の増減によるもの。

問4  バブル経済についての記述として誤っているものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① 日本銀行による高金利政策の採用が,景気を過熱させた。

② 企業や家計の余剰資金が株式や土地などへの投機に向けられた。

③ 資産価格が上昇しただけでなく,消費や設備投資が拡大した。

④ リゾート開発への投資が増加した。

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①【解説】真逆の内容。低金利政策を実施し、お金の借りやすい状況が投資を呼び込んだことで、空前絶後の好景気が生まれたとされている。

問5 高度経済成長期以降の産業構造の変化に関連する記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① 高度経済成長期における活発な設備投資を背景に,国内製造業の中心は,重化学工業から軽工業へと変化した。

② 二度の石油危機をきっかけに,エレクトロニクス技術を利用した省資源・省エネルギー型の加工組立産業が発展した。

③ プラザ合意後の円高不況と貿易摩擦の中で,国内製造業においては,労働力をより多く用いる労働集約的な生産方法への転換が進んだ。

④ バブル経済期の低金利と株価上昇を受けて,第二次産業就業者数が第三次産業就業者数を上回った。

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②【解説】①一見正解のようだが、軽工業へ変化した背景は石油危機(オイルショック)によるもの。これによる省エネ志向が産業の特徴を変化させていった。

問6 1980年代までの日本経済を支えてきたものに日本的経営があるといわれている。その特徴として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① 従業員や消費者よりも株主を重視した経営戦略

② 経済のグローバル化に対応した管埋機能の海外移転

③ 持株会社を中心にしたグループ全体での新規事業開発

④ 長期間の雇用を保障した終身雇用制

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④【解説】①②③は現代の会社経営の特徴といえる。④の終身雇用制は伝統的に実施されてきたが、近年の不況下において徐々に崩壊しつつある。その代わりとして、派遣労働者などの非正規雇用者が増加傾向にあり、問題視されている。

問7 次のア~ウは戦後の日本に生じた経済環境の変化についての記述である。これらについて,年代の古い順に配列されているものを,下の①~⑥のうちから一つ選べ。

ア プラザ合意に基づくドル安誘導策による急激な円高をきっかけに輸出産業が不振となり,円高不況が生じた。

イ OPEC(石油輸出国機構)による原油価格の引上げをきっかけに第一次石油危機が生じ,高度経済成長が終わった。

ウ 長期の経済停滞を経験し,経営の悪化した銀行への公的資金の投入や特殊法人の廃止などの構造改革が進められた。

① ア―イ―ウ   ② ア―ウ―イ

③ イ―ア―ウ   ④ イ―ウ―ア

⑤ ウ―ア―イ   ⑥ ウ―イ―ア

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③【解説】アのプラザ合意は1985年の出来事。この円高不況の打開→国内の金融緩和→バブル景気という流れも併せて覚えておく。イの第一次石油危機は1973年。これに伴う不況が高度経済成長終焉の背景にもなった。ウの構造改革は、2000年代前半に小泉純一郎内閣が実施。不況打開のため、小さな政府をベースとした改革を推進した。

問8 バブル経済の崩壊を促した要因として適当でないものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① 日本銀行による数次にわたる公定歩合の引上げ

② 大蔵省による不動産関連融資の総量規制の実施

③ 金融機関の監督・検査を行う金融監督庁の設置

④ 土地資産などに対する新たな税(地価税)の導入

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③【解説】金融監督庁は金融機関の監督・検査を目的として、1998年に設立されている。バブル崩壊後の話になる。①②④はいずれも、お金の回り過ぎを抑制するための政策。

問9 1970年代以降の日本経済についての記述として適当でないものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

① 第一次石油危機の影響もあり,1974年の実質経済成長率は戦後初めてマイナスを記録した。

② 第二次石油危機の影響もあり,1980年代前半の実質経済成長率はマイナスを続けた。

③ 1985年のプラザ合意により円高が急速に進み,日本経済は円高不況に見舞われた。

④ 1990年代には株価や地価が下落し,日本経済は長期にわたる不況に陥った。

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②【解説】1980年代は安定成長期と呼ばれ、石油危機からひと段落した日本では産業構造を転換しながら安定した成長を遂げていた。実質経済成長率がマイナスになるのは、戦後では石油危機時の1974年とバブル崩壊以降の90年代、リーマンショック時の2009年など限定される。ちなみに、コロナ禍における2020年もマイナス成長を記録している。

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まとめ29 日本経済の歴史②

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